10・3カジノ市民集会 住民投票で是非問え

 「横浜にカジノはいらない」と、住民投票の実施を求める市民集会が10月3日、関内ホールで開催され、1200人を超える住民が参加しました。

 集会は鳥畑与一静岡大学教授を招き、「IR型カジノの弊害」について講演。依存症対策等の社会的コストが莫大にかかることやカジノ周辺の地域経済が衰退して税収が減ることなど、データを示し、経済的破滅に追い込まれた海外の実例も紹介。参入を目論むラスベガス・サンズの負債が増大していることを指摘し、「その返済のために日本へカジノを誘致して儲けるつもりなのか。許せない」と怒りをあらわにしました。

 「依存症が減った」とされるシンガポールでは、自国民の立ち入り禁止措置を設けてから、依存症者とされる人口は減っているが、立ち入り禁止は40万人を超え、個人破産は2倍以上に増えていることも報告されました。

 注目したいのは、距離と依存症率との関係です。カジノに近くなればなるほど、依存症率も上がるとのこと。アメリカの研究を参考にすれば、山下ふ頭にカジノを含むIRが誘致されれば、横浜・東京・横須賀・千葉全域で約5%の住民が病的ギャンブラーとなり、週2回以上カジノに通う常習者は10%を超えます。

 集会を主催したカジノ誘致反対横浜連絡会は、カジノの是非を問うための住民投票を行うことを求める署名を有権者の50分の1(約6万人)を大きく超えて集めるために受任者登録を呼びかけました。

 政党からは、真山勇一参議院議員(立憲民主党)と畑野君枝衆議院議員(日本共産党)、今野典人横浜市会議員(立憲・国民フォーラム)、荒木由美子横浜市会議員(日本共産党)があいさつしました。また、神奈川県弁護士会や保険医協会、市民連合などからも連帯のあいさつがありました。

民意問う条例制定しよう

 民意を問わず市長が勝手に手を挙げたIR誘致。市政運営の大きな争点について、住民による直接の意見表明の機会を確保させるのが住民投票です。よって、職員もすすんでカジノの是非を問う住民投票の条例制定を求める署名受任者になることができます。