進行中の戦争で労働者が殺し合いをさせられています。わたしたちの反戦平和と国際連帯の行動が鋭く問われる重要な状況で、第93回神奈川県・横浜メーデーは開催されました。自国政府の戦争政策と動員を拒否し、国境を越えて労働者が固く手を取り合うことが、地球上から一切の戦争を葬り去る道です。一つひとつのたたかいが、労働者の犠牲の上に成り立つ社会を乗り越えた輝かしい未来につながっています。式典の会場で参加団体に聞きました。
かがやけ!えがお めざせ20人学級!
子ども・教育・くらしを守る横浜教職員の会
感染症による学級閉鎖、学年閉鎖がこれからも懸念されます。35人学級ではソーシャルディスタンスを保つことはできません。現行の教室の広さで、厚生労働省が示しているように机と机の間隔を1m50cmにできるには、1クラス20人です。
教員の「定額働かせ放題」も問題です。教員には超過勤務手当がありません。ところが横浜市の教員の半数は、1か月の時間外労働が45時間を超えています。80時間を超える教員も20%おり、夏休みなどはその割合が減りますが、年度末には30%を超えます。そして、4月5日現在、長期休業等により担任が76人不足しており、副校長や児童専任を担任に充てています。
子どもたちへのゆきとどいた教育のために、教職員の数と予算を大幅に増やしてほしいです。
中国「残留孤児・婦人」2世に支援を
日本中国友好協会神奈川県連合会
1945年の日本の敗戦の時に、幼くして中国(主に旧「満州」)に取り残されていた子どもたち=1世。日本政府の帰国政策の遅れにより、中国で家庭を築いた人もいます。その子どもたち(2世)は1世とともに日本へ帰国しましたが、日本社会で生活していくには言葉などの困難もあって、厳しいのが現実です。引揚事業の遅延は国の責任で、帰国者自身の責任ではありません。当事者のみなさんが相応の生活支援等を求めて取り組んでいる国会請願署名に、全面的に協力しています。
帰国者2世を社会全体で支える仕組みが必要です。
フリーランスの軽貨物も労働者
全日本建設交運一般労働組合神奈川県本部
2019年に「軽貨物ユニオン」を立ち上げました。軽貨物個人事業者の労働組合です。フリーランスの組織化と、企業に労働者性を認めさせ交渉に応じるよう求める取り組みは、大手メディアにも注目されています。新聞各紙と東洋経済と週刊ダイヤモンドにも掲載されました。NHKのニュースでも報道されました。
先月、Amazonの3次下請けとして働く組合員が、急増する配達で1日平均250個の荷物、12時間労働を強いられる一方で、契約単価は1日1万5000円のまま固定されていることを問題視し、燃料サーチャージ上乗せも合わせて団体交渉で契約変更したいと申し入れ、今月初めて団体交渉が開かれるところまで発展しました。
フリーランスの労働運動を前進させるために、労働組合法上の労働者の地位が確立される法改正を求めて、組織拡大と社会運動で奮闘します。
争議解決なくして、空の安全なし
JAL被解雇者労働組合
2010年の大晦日にJALは、パイロット81人、客室乗務員84人の165人を解雇しました。経営破綻した会社を再生するために、営業利益目標を作り、全く責任のない労働者を「整理解雇」したのです。でも、営業利益と人員削減目標からすれば、解雇が必要なかったことは、すぐに明らかになりました。JALは、人の命を輸送する航空の安全に誇りを持って「危ないことは危ない」とモノを言う労働者を疎んじたのです。
国際労働基準では、人員削減した企業の業績が回復して採用再開するときは、解雇された人を優先して雇用することが求められており、ILO(国際労働機関)は争議解決に向け4回も勧告しています。わたしたちは、JALと国土交通省の団体交渉拒否について、不当労働行為の救済申し立てをし、闘い続けています。
争議解決なくして、JALの安全なし! 解雇自由な社会は許さない!