会計年度任用職員の給与改定の4月遡及や一時金の引上げ等について行った緊急調査の結果について、自治労連(日本自治体労働組合総連合)は、11月15日、厚労省記者クラブで記者会見を開きました。
小川副委員長が、給与改定の4月遡及を基本とする総務省通知が出されたにもかかわらず、遡及しない自治体や態度を明確にしていない自治体があることに触れ、現状把握のために調査をおこなったことを報告しました。「会計年度任用職員への対応が自治体によってバラバラで、差別的な取り扱いが行われている現状を是非知っていただきたい」とよびかけました。
自治体の対応の遅れ
嶋林賃金権利局長が今回の調査の結果に触れて、会計年度任用職員に対する賃金の4月遡及改定に前向きな自治体が3割にとどまっている問題を指摘し、国会で総務大臣が財源については補正予算で対応する旨を答弁していることから、「予算の都合等を盾に4月遡及改定を実施しないことは理由にならない」と訴えました。
官製ワーキングプアの放置
橋口書記長は、「物価高で生活が苦しくなっているにもかかわらず、多くの会計年度任用職員は給与面での均等待遇が進みつつあることを当事者に知らせ切れていない実態がある」、「憲法を守り、活かしていくべき地方自治体として、官製ワーキングプアの状態に置かれている会計年度任用職員を放置し続けることは許されない」と話し、自治体から差別・格差をなくしていく決意を述べてまとめとしました。