9月4日から2か月間にわたって取り組まれたカジノの是非を問う住民投票条例制定へ向けた署名は提出数でも有効数でも法定数6万2604筆の3倍超となりました。市長による市会への条例案の付議は確実です。
署名総数20万8073筆
有効数19万3193筆
今月23日には市長に対して住民投票の実施を求める直接請求がおこなわれ、来月半ばに市会で条例案が審議されることになります。
直接請求は、選挙された首長らが民意に背いた場合に住民が意思表示する手段として認められている権利です。
2017年の市長選挙で林市長はIR誘致について「白紙」として当選しました。2019年の市会議員選挙ではIR誘致を掲げて当選した議員は一人もいません。
世論調査で約7割が反対する市政の重要課題に、住民が一度も賛否を表明する機会を与えられないまま、カジノ推進勢力の意を汲んだ市長と市会与党会派が誘致を進めることは、まさに住民の意思に背く行為です。提出される住民投票条例案に賛成し、住民投票の結果を受け止めることは、市会にとって民意に基づく市政を進める普遍の義務です。
今月9日の市会で一般質問に立った自民党の横山勇太郎市議は市民が「誤った認識によりIRを危険な施設と受け止めいている」と言い放ちました。世論調査で約7割の市民が反対を表明してしますが、その市民に対して理解力が足りないのだと言わんばかりの態度です。しかも、その反対の声を「一部の意見」とし、市長と与党会派による市民不在の議論で強行突破をおこなう姿勢を強調しました。
たたかいの舞台は市会へ
条例の制定が請求されれば、市長も与党議員も逃げ回ることはできません。住民自治と民主主義に対する態度が問われることとなります。もしも市長が条例案に反対意見を附すようなことがあり、市会与党が条例案を否決するような事態となれば市民の代表としての正当性が問われます。来年の夏に迫った市長選、約2年後の市会議員選挙で住民から良識の審判を下されることになるでしょう。