安倍晋三首相により要請された全国一律休校で、横浜市では学校給食の提供も止まった。
3月2日付で国から「新型コロナウイルス感染症防止のための小学校等の臨時休業に関連した放課後児童クラブ等の活用による子どもの居場所の確保について(依頼)」という依頼通知が発出された。通知には、「施設を利用する児童生徒等に対して学校給食の調理場や調理員を活用して昼食を提供することも考えられる」と明記されている。
3月10日の参議院文教科学委員会で、吉良よし子議員(日本共産党)が、休校中における学校給食の提供について質問した。貧困家庭の子どもにとって、給食提供は重要だと切り出した吉良議員。「学校を開放していなくても、学童保育等に対して学校施設を活用した昼食を提供することは可能か」という質問に対し、萩生田光一文部科学大臣は、「十分可能であり、自治体において適切に判断いただきたい。決して否定しない」と答弁した。
続けて「学童保育を利用していない児童生徒に対して飲食する場を含めて学校施設を利用して昼食を提供することは可能か」と質問。大臣の答弁は「そのような取り組みをおこなっている自治体もあると承知している。様々な良い取り組みは積極的にやっていただいて結構だ」。給食提供を否定しなかっただけでなく、〝良い取り組み〟だと評価している。
「休校中に全校生徒に昼食を提供するということも可能ということか」の質問に対しては、「学校給食機能を活用して昼食を提供することは可能であり、各自治体において対応を判断していただきたい」とのこと。
学校が休業していなければ保障されていた給食やハマ弁の提供。貧困家庭や就学援助家庭への打撃はいかほどのものか。公務労働者として住民要求に応えるのならば、「給食室を使わせろ!」と言うほかない。
吉良議員は最後に、「『昼食提供を進めていってほしい』と踏み込んだメッセージを文科省として出してほしい」と要望した。
萩生田大臣は「昔のようにみんなが自校方式でみんなが直営方式でやっていれば、たとえば文科省として一つの大きな方向性を示すということは可能だが、直営もあれば民間委託もあればセンター方式もあれば業者委託もあるため、一概に給食の再開が可能だと出せばまた混乱する可能性がある」と答弁。
災害時をはじめとする緊急時に子どもや地域を守ることができるのは直営の公務職場であり、公務員労働者だということが浮き彫りになった。我々自治体労働組合がすべきことはひとつしかない。
「学校ぜんぶ、直営自校で給食つくらせろ!!」