林市長とカジノIR推進会派を厳しく批判し、引き続きカジノ誘致に反対する

1月8日の臨時市会本会議における住民投票条例案の否決と、関連する3本の請願の不採択をうけて中央執行委員会が公表した声明は以下の通りです。

市民の声を無視し、民主主義と住民自治を押しつぶした林市長とカジノIR推進会派を厳しく批判し、引き続きカジノ誘致に反対する

 1月8日の臨時市会本会議で「市第100号議案 横浜市におけるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致についての住民投票に関する条例の制定」(住民投票条例(案))は否決され、関連する3本の請願は不採択となりました。

 12月23日に提出した直接請求は193,193筆の有効署名数を有し総務局長に提出しました。併せて市長あてに賛意を附して市会に提出することを求める申し入れを行いました。

 直接請求が確実となる中で「賛成反対の直接的意見は附さず議会に委ねる」「住民投票が行われ市民の多数が反対であれば結果に従う」などと表明していた林市長は、条例制定について「特定複合観光施設区域整備法に住民投票の定めがなく代表民主制が健全に機能しているといえる横浜市においては住民投票を実施する意義を見出しがたい」とした意見を附して議案提案を行ったことは、市長選公約に背反しカジノIR誘致を表明して以来、再三にわたり自らの言動をいとも簡単に翻す無責任かつ不当な態度として、厳しく批判するものです。

 地方自治の本旨に照らせば、20万人もの住民の声が上がっているにもかかわらず住民投票に否定的な態度をとることは住民自治を無視した行為であり、加えて「IRは国家プロジェクト」、「IR整備法に住民投票の記載がない」としたことは団体自治をも放棄するものです。

 また、市長選挙や市会議員選挙において、カジノを推進すると言って当選したものは一人もいない事は言うまでもありません。

 今回の結果は約20万人の市民の意見を無視するだけでなく、地方自治、住民自治の原則に反し、自ら固執する政策を強引に推し進める林市長やIR推進会派の態度は、到底、市民の納得も理解も得られないものであり、さらに市民の厳しい反撃を招くことは必然です。

 カジノの是非を決める横浜市民の会の運動は、広範な市民の共感を得て、法定必要数の3倍を超える署名数に結実し、横浜市単独では40年ぶりの条例制定直接請求を実現することができました。カジノ撤回のためにこの運動の到達を次のステージへ継承・発展させなければなりません。

 私たちは、数の力で民主主義も住民自治も押しつぶした今回の臨時市会の事実を広く市民と共有するとともに、市民の多数の意思に基づいて運営される当たり前の横浜市政を取り戻す決意を新たにし、引き続き、市民の安心に逆行するカジノ誘致に反対し、市長にカジノ誘致を断念させるため「市民の会」をはじめとする広範な市民と力を合わせて運動を進める決意を表明するものです。

2021月1月12日

横浜市従業員労働組合 中央執行委員会