春闘共闘 昨年同時期の回答を上回る 加重平均で129円プラス

 全労連や純中立労組でつくる国民春闘共闘委員会は3月10日の集中回答を受けて、第1回賃上げ集計をおこないました。有額回答を引き出した199組合の加重平均(組合員1人当たりの平均)は4909円。昨年同時期を129円上回りました。新型コロナの影響が長期化する中で「第1次集計としては大いに奮闘した結果」と評価しています。

国民春闘共闘は集中回答日を受けて初めて記者会見を開いた。説明する黒澤事務局長(右)(3月12日、都内)

 要求額は単純平均で昨年同時期を上回る2万5720円。大企業労組のベア要求見送りや、前年割れが相次ぐ中、「賃上げは自粛しない」との姿勢を示しています。

闘いの効果、表れた

 春闘共闘は、初めて金属大手や連合より1週間早く集中回答日を設定しました。3月12日の会見で黒澤幸一事務局長は「春闘は企業内主義を克服する闘い。全体への波及に挑戦した」と語りました。その上で「『コロナだから仕方がない』という流れを変えようと闘ってきた効果が一定、表れた。交渉は7月まで続く。粘り強く(賃上げを)積み上げていく」と話しました。