非正規公務員の処遇「市内の少なくない民間労働者にも影響を及ぼす」

 職員の給与について、30日の市会本会議で、正規職員には増額分をさかのぼって支給する「遡及(そきゅう)改定」を実施する一方、会計年度任用職員(非正規職員)には適用しないことが明らかになった問題に関わって、民間労働者らの労働組合が、12月6日、横浜市に要請しました。非正規公務員の処遇改善を求めています。経済局雇用労働課が要請に応じました。

 要請をしたのは、市内の民間労働者らでつくる横浜労連(横浜労働組合総連合)。地域の労働組合7組織と産業別の労働組合10組織が加盟しており、さまざまな産業ごとの組合とともに、「だれでも、どんな仕事でも入れる」地域ユニオンを組織して、市内で働く労働者の権利と要求実現に向けた運動をすすめています。

  横浜労連によれば、物価高騰のもと、実質賃金が連続で下落しており、多くの市民から「賃金を上げてほしい」「このままでは生活がもたない」など切実な声が広がっており、とりわけパートなどいわゆる非正規労働者の実態は深刻です。

  要請では、公務の賃上げは、来春闘における民間労働者の賃上げの闘いにも大きな後押しとなることは明らかで、市内の賃金の規範とされる横浜市の賃金が改善されれば、少なくない労働者にも影響を及ぼすとしています。

  横浜労連の神田事務局長は、「国も、正規職員と同様に賃金改定をおこなうようにと通達を出しています。補正予算も組んで財源を確保するとし、先の臨時国会で可決されています。市には、職員からの要求を真摯に受け止め、誠実に対応してほしい」。